要旨:日本の明治時代の文豪――夏目漱石の生涯は文論、俳句、漢詩、随筆と手紙等をたくさん書いたが、文学上における一番大きな貢献は、十幾つかの長編小説と多くの短編小説による批判的現実主義の大きな石碑を立てたことである。彼のその批判的現実主義精神は、その後の作家や国民の思想に大きな影響を及ぼした。
『坊っちゃん』は、明治初期の田舎の松山学校を舞台に、江戸っ子である坊っちゃんの見聞や自分経験を通し、明治時代の混沌状態及び愚かで醜い人間性の一面を風刺した。本稿は、『坊っちゃん』を通して作者の夏目漱石の批判精神を分析してみようと思う。本稿では、第一に作者である夏目漱石や彼の主な作品を簡単に紹介する上、第二に『坊っちゃん』の主旨と登場する主要人物の特徴を紹介した後、第三に夏目漱石の批判精神が生じた原因を述べ、彼の批判精神の価値を分析し、また彼の批判精神が当時の社会、あるいは人たちにどのような影響を与えたのかと述べる。最後に、批判現実主義の傾向が『坊っちゃん』の主旨や内容にうまく浸透されているという立証する。本稿の目的は、正義と不正、人間性のよさと醜さを比較することで、この本を読んだ読者が、不合理的な社会現象に面する際、どのように批判や反対の意志を表すべきかを自ら認識できるようになってほしいという願いである。
キーワード: 夏目漱石；坊っちゃん；批判精神
目次
要旨
中文摘要
第1章 はじめに-1
1.1 夏目漱石の紹介-1
1.2 『坊っちゃん』についての現存研究-1
1.3 本研究の観点-1
第2章 『坊っちゃん』についての紹介-3
2.1 『坊っちゃん』の主旨-3
2.2 『坊っちゃん』の主要人物-3
2.3 『坊っちゃん』の批判精神-4
第3章 夏目漱石の批判精神-5
3.1 批判精神の形成原因-5
3.2 批判精神の影響-6
3.3 批判精神に存在する問題-7
第4章 おわりに-9
4.1 本研究の新しい観点-9
4.2 本研究の不足点-9
4.3 今後の展望-9
参考文献-11
謝 辞-12
