要旨:中日を問わず、動物の中で、狐のごとき、十分に文化的な意味が与えられたものは、なかったといえよう。日本では、古くから狐に関する伝説や俗信がたくさんあり、人々の目に映る狐のイメージも時代とともに移り変わっている。農耕社会の日本において、狐はネズミを食べるから、古くからずっと益獣とされてきた。農耕神の稲荷信仰が広がるに伴って、狐はその使者として広く信仰されるようになった。時代が下がるにつれて、狐は次第に稲荷神と同一視され、そして屋敷神、商業神へと発展してきた。狐信仰の発生原因と言えば、中国からの影響と日本独特な民俗からの影響があげられる。現代日本における狐信仰の生き残りとして、まず稲荷信仰があげられる。今、稲荷神は、農業神のほかに、また屋敷神や産業全般の神として、個人、工場、ビル、商店街などに祀られている。また、狐をテーマとした漫画やアニメなどの作品が少なくなかったのも日本人の狐信仰から影響を受けた結果だと思う。さらに、「キツネ揚げ」とか、「キツネうどん」など、その名前が狐にかかわる食べ物があることも、日本人の狐信仰と関係があるから、狐信仰の生き残りと言ってもよかろう。
キーワード:狐;狐信仰;稲荷神;影響;
目次
要旨
中文摘要
はじめに 1
第一章 日本における狐の伝説とそのイメージの移り変わり2
1.1狐に関する物語2
1.2狐のイメージの移り変わり2
第二章 日本人の狐信仰と狐信仰の誕生原因4
2.1日本人の狐信仰4
2.1.1古代農耕の祭祀活動4
2.1.2狐と稲荷 4
2.2狐信仰の誕生原因4
2.2.1中国からの影響5
2.2.2独特な民俗の影響5
第三章 現代日本における狐信仰の生き残り6
3.1稲荷信仰7
3.2狐に関する漫画と映画7
3.3 狐に関する食べ物 7
おわりに 9
謝辞10
参考文献11