要旨：名作『こころ』は 1914 年において発表されたもので、漱石後期の創作特徴を反映した。彼は優れている現実主義の作家として、日本文学運動で啓蒙主義者の任務を担いで、日本文学の形成と発展に大きな影響を与えた。しかし、私はこの論文を書くのは、漱石の貢献を研究するためでなく、細かい所から漱石の創作に影響を与えるものを捕らえてみたい。
キーワード：夏目漱石； 『こころ』； 文学
日本語を勉強するきっかけに日本文学について大変興味を生じてきた。数多い日本作家の中で、一番好きな作家は夏目漱石である。吉田は「『こころ』は数多い夏目漱石の小説の中でも、傑作といわれている作品です。漱石の代表作を一つだけ上げるということはなかなか難しい仕事ですが、『こころ』を上げる人がかなり多い、これはこの作がどのような評価を受けているという証明になりましょう。 」と述べた。それゆえ、私は『こころ』を借りて夏目漱石を解読するつもりだ。
この時の漱石は人間の「私利心」の罪悪がよく分かっていて、そして人間の心の奥底の暗い面を努めて暴きだした。漱石は西洋の原罪観念と東洋の切腹殉死とを結びつけて、利益や要望にかられる日本人の心を洗いたがっていた。名作『こころ』はこのような背景で創作されたもので、この時期、漱石の人生観と生活態度を反映した。
「さまざまな人間の性格を書くことが、この小説の目的でない、と先に言いましたが、登場人物はよく書けてます。K という孤独で強い個性の持ち主も、また先生の奥さんのしとやかで慎ましやかな、日本女性のいいところを備えた人がらも、その母親のいかにも軍人の未亡人らしいしっかりした気性も、とりどりによく出ています。先生の極めて誠実で、人間のうそや悪に敏感な人となりは、漱石その人のもので、漱石自分の悩みを問題にしたものと思われます。」 と吉田のべた。吉田さんの話から、漱石は自分のいくつかの問題を持ってこの作品を書いたのだということが分かった。
かつて養子の身分は漱石を早すぎて世間の人情の冷淡を味わった。それに、明治時代社会の変革及びヨーロッパ資本主義の浸透によって個人主義の氾濫、すべて漱石の敏感の心に深刻な印象が残った。漱石の不遇な一生とでこぼこな経験が小説の中ではっきり表したと言える。
