はじめに
日本は現代世界の経済強国である。そのすごい発展によって、世界を驚かせた。漫画は戦後日本で流行する文化の中の一つの不思議なものである。今は全国に流行するだけでなく、経済発展さえ動かす。
2004年11月普及した園地の中で十一郎君の簡論日本漫画史がある。日本の近代的な漫画の歴史をさかのぼることができるのは明治時代から(1870~1911年)であるということが書かれている。聞くところによると、フランスの画家ジョージは近代的な漫画を日本に導入したということである。北沢楽天君はこの基礎の上で日本漫画を造った。これは日本の最初の漫画である。
張伯香先生の『美丽的岛国――日本』の中にアニメーション映画監督の高畑勲は漫画が昔から流行し始めると考えた。たとえば、すでに12世紀の後半には絵券物が現れている。(絵券物というのは、横長の券紙に言葉と絵を使って延々と描かれた絵物語の一種のことである。)江戸時代の浮世絵や大人用の絵本である。漫画を流行させる最大の原因は日本語という言語体系にある。古代の日本人は、先進国の中国から漢文と漢字を受け取ったが固有の「大和言葉」を捨て去ることなく、何とか折り合わせようと大変な工夫をした。それが日本語学習者を悩ませるに違いない二通りの仮名文字、漢字の音読みと訓読み漢字仮名交じり文、ふり仮名などの発明である。視覚記号と音声記号をいく通りにも重ね合わせて意味やニュアンスの違いを視覚的に楽しませるこの独特の習慣が、同じように、記号的な絵と言葉を組み合わせてなにかを伝え物語る「漫画的なもの」絵の好みを大いに発達させたのだと考えられるのである。