要旨:近年、メディアが高度に発達し、国際化が進む中で情報が散乱していると言われている。私たちは新聞、テレビ、インターネットなど数多くのルートから情報を仕入れ、人々、国々、世界の動きを知る。一日中ずっと家に閉じ込んでも、この時点に世界がどう動いているのかを簡単に知られる。正にグローバル・ビレッジといえるだろう。
しかし、メディアから得られた情報は全て事実であろうか、私たちはこれらの情報を鵜呑みにしてはいないだろうか。筆者は2009年10月から2010年9月まで、交換留学生として日本で一年間留学していた。そこで、日本のメディアが過度に中国のイメージを作り出していることに気づいた。事実を正確に報道していない、あるいは特定の一点を過剰に報道している日本のメディアは、どのように日本人(特に大学生)の中国イメージの形成に影響しているのかに、強い関心が集まった。
そこで、本論では、日本の大学生は中国に対してどのようなイメージを持っているのかを明らかにし、そのイメージにメディアはどのような影響を与えているのかについて検討してみたい。研究方法としては、まず、大学生を対象にアンケート調査を実施し、中国イメージを把握した上、読売新聞、Youtube動画など大学生がよく利用しているメディアの中国関連報道を分析し、その影響を明らかにした。
キーワード:日本;大学生;中国イメージ;メディア;影響