要 旨:小林多喜二が1929年に書いた『蟹工船』が今ブームになっている。1929年というと、世界恐慌が前年に起こった年である。当時の日本は、大日本帝国憲法の下、労働者階級は無権利状態に置かれ、極めて過酷な搾取が横行していた。その時期における作品が現在ベストセラーになっているのである。現代の日本社会には、当時と共通した点が見られるのであろうか。すなわち、『蟹工船』が書かれた時代と、現代の社会状況に、本質的な共通点があると考えるからである。論文の展開:小林多喜二の略歴、『蟹工船』のあらすじ、当時の社会状況、現代の社会状況を述べ、さらに、雇用不安に対する労働者の闘いの現状を紹介し、その共通点および相違点を分析する。
キーワード:小林多喜二 蟹工船 帝国主義 治安維持法 非正規労働
中文摘要:小林多喜二1929年所著《蟹工船》现在很受欢迎。1929年,正是世界经济危机发生的第二年。当时处于大日本帝国宪法下的日本,劳动者阶级处于无权力的状态,并且遭受着极其残酷的剥削。写于那个时期的作品现在大受欢迎,那么当今日本社会与当时有什么共同点吗?笔者认为《蟹工船》的时代与当今的社会状况有本质的共同点。论文的展开:阐述小林多喜二的简介,《蟹工船》的概要,以及当时日本社会与现日本代社会的状况,同时,介绍劳动者对于雇用不安的斗争的现状,并分析其中的异同点。
关键词:小林多喜二 蟹工船 帝国主义 治安维持法 非正规劳动