要 旨:本稿は「家」の概念、根本、構造、秩序、成員、機能などの面から中日「家」の違いを分析した。分析から分かるように、中国の「家」は、生まれの状況に膪 よる同一の祖先の男子後輩から 然に構成された血縁集団である。 中国の 「家」袳 は同族同姓の父系血縁 念が強い。「血の共同」は家族成員を認定する資格である。中国が「家」の子孫満堂を追求し、「家」の「ヨコ」のつながりを重視する。それに対して、日本の「家」は㔟 ま「の状況による自然に構成された血縁団体ではなく、人為的に構成された模擬血縁団体の「家制度体」である。つまり、独特の「場」によ》社会の「組み合わせ」であって、この「組み合わせ」は一つの「居住ན 」であり、また一つの「経営団体」でもある。この集団あるいは家から見ると、 中心地位にあるのが 「人」 ではなく 「家」 自身である。日本の「家」は「財団的な性質」のある広義的な「企業体」であるともいえるだろう。日本の「家」は家業を中心としての経営体である。日本の「家」は家業の繁栄が長く継続することを追求する。また、日本は「家」の「タテ」のつながりを重視する。
キーワード:中国の家;日本の家;機能;家制度体
中日両国は「家」を社会組織の基盤としての国家である。政治、経済、思想、道徳などの面から家に遡ることができる。中国でも日本でも「家」の意味は多層性である。すなわち、 「家」は少なくとも家庭、家族、家族と家庭と関係がなくても利益が一致する社会団体など三層の意味がある。たとえ人々は「家」に何層の意味を与えても、 「家」は婚姻と血縁を基礎にする集団という意味は基本的な意味である。 「家」は婚姻と血縁を絆としての社会組織形式である。 「家」は社会の細胞である。また、 「家」は社会生活の基礎で社会構成の最基本的な単位である。中国人も日本人も根強く「家」の観念を持っている。しかし、日本の「家」と中国の「家」とは明らかな違いがある。本稿は「家」の本質、構造、秩序、成員、機能などの面から中日「家」の違いを検討しようと考える。