要旨:『宝蓮灯』と『千と千尋の神隠し』は同じく「両親を助ける」というテーマでありながら、民間での認知度や評価は大きく異なる。
その原因は現在の中国アニメの題材には民話や伝説しかなく、『宝蓮灯』にも見られるような強い教育性と明白な「勧善懲悪」の提唱である。「邪不勝正」を提唱するのはよいことだが、登場人物の言動の背景が作中では全く伝わってこないために感情移入できない。逆に、現在の日本アニメは時代の変化に合わせて絶えず題材の変更を繰り返しているため、次々に新しく深みのある物語が生まれ、世界中で評価されている。『千と千尋の神隠し』はその最高の一例だ。
『千と千尋』が中国で上映された時、一日で8000万元の興行収入を記録していることから、現在中国でも良好な市場があるといえる。この市場を有効活用するには、まず中国アニメは古い思想を捨て、子供向けだけでなく様々な年齢層を想定しなければならない。そして、十分な市場調査によって内容の隅々まで追求し、中国アニメが向かうべき方向を決定するべきであろう。これによって中国アニメの抱える問題を一掃することができるはずだ。
キーワード:宝蓮灯; 千と千尋の神隠し; 中国アニメの問題点
摘要:《宝莲灯》与《千与千寻与神隐》这两部动画片虽然同是将“救助父母”作为动画主题,但他们在观众间的认知度与评价却有着很大的差距。
原因是目前中国的动画的题材几乎都是神话与民间传说,像《宝莲灯》那样教育性过强并且一味的提倡 “邪不压正”的思想。虽说提倡“邪不压正”并没有错,但是为了这个失去动画中人物的性格与其感情的基础却是十分不值得。相反的,日本动画为了赶上时代的潮流不断地进行题材的创新,制作了许多广受好评的且具有深刻意义的动画片。《千与千寻与神隐》就是其中典型的一部动画片。
《千与千寻与神隐》这不动画刚在中国上映就创下了单周票房8000万的成绩,这说明动画在中国还是很有市场的。中国的动画为了有效地赢得市场,首先必须舍弃自己古老的创作观念,明确动画不仅是做给孩子看的,青年人及成人也是动画的重要消费群体,然后在进行充分的市场调查后进行主题的确定。只有这样才能使中国动画彻底摆脱目前不景气的状况。
关键词:宝莲灯;千与千寻与神隐;中国动画的问题点