要旨:畳語は日本語のひとつの特殊な語彙現象である。日本で権威である辞書の「広辞苑」で「同一の単語また語根を重ねて一語とした語」と定義される。日本語における畳語は主に名詞、形容詞、形容動詞、サ変動詞、副詞があるけれども、その中には畳語副詞が一番多いのである。重ねる副詞は元の語素の構造を変えたうえで、基式に比べて、義項や意味や文法機能で何かの異同点があるだろうかと考える。その考え込みをもって、本論では、いろいろな例を通して、日本語における畳語副詞の語素の分布、基式との項目と意味関連および文法機能に関する考察を述べる。
キーワード:畳語副詞;語素;項目;文法機能
目次
謝辞
要旨
中文摘要
1 はじめに-1
1.1 研究の目的と意義 -1
1.2 先行研究-1
2 畳語の定義と分類-3
3 畳語副詞の構成 -5
3.1 和語-5
3.2 漢語-5
4 畳語副詞と基式の義項比較-7
4.1 項目不変-7
4.2 項目改変-7
5 畳語副詞と基式の意味比較 -11
5.1 多数を表す場合-11
5.2 強調を表す場合-12
5.3 動きを表す場合-12
6 畳語副詞と基式の文法機能比較-14
6.1 基式副詞の文法機能-14
6.2 畳語副詞の文法機能-14
6.3 畳語副詞の使用変化-16
7 まとめ-18
参考文献-19