要旨
「女生徒」という「意識の流れ」風の短編小説は、有明淑という太宰の愛読者の日記を元に書かれたものである。そのため、多くの学者は「女生徒」と「有明淑の日記」との比較に注目し、様々な研究を行った。一方で、比較より「女生徒」そのものに関心がある学者も多く見られる。しかし、筆者が調べた研究に限っては、全体としてこの「女生徒」がどのような特徴を持っているのかについての研究はほとんど見られなかった。そのため、本稿では、太宰が描き出したい「理想の少女」の特徴、すなわち、太宰が認める「少女の生き方」をまとめてみることとする。
キーワード:太宰治;女生徒;特徴;理想の少女像
目次
要旨
中文摘要
1.はじめに-1
2.先行研究-2
3.物事への好き嫌い-4
3.1女性嫌悪-4
3.2モノ扱いの差別-5
3.3感覚的の繊細-6
4.家族への愛情-8
4.1父親-8
4.2母親-9
5.個性と批判-11
5.1中心はずれの子-11
5.2批判の精神-12
6.おわりに-14
7.注 釈 15
8.参考文献 15
9.謝 辞16