要旨
「かける」「かかる」は、本動詞として多くの意味を持ち、使用頻度の高い動詞であり、その意味・用法も多岐にわたっている。それらが動詞連用形に接続したときの複合動詞「~かける」「~かかる」も前項動詞との組み合わせにより、様々な意味で使用され、興味深い。
本稿では、杭州師範大学における日本語学科の四年生を対象とし、複合動詞「~かける」と「~かかる」の習得状況を解明するために調査を実施することを通じ、学習者の習得状況を究明する。その上で、中国で使用されている主な教科書の問題点を解明し、教育の立場から試案を提案する。
キーワード: 複合動詞; 「~かける」; 「~かかる」; 習得; アンケート調査
目次
要旨
中文摘要
1 はじめに-4
1.1 研究動機と目的-4
1.2 研究方法-5
1.3 先行研究と本研究の立場-5
2 複合動詞「~かける」と「~かかる」に関する中国人日本語学習者の使用実態と問題点-7
2.1 使用実態についての調査-7
2.1.1調査対象者-7
2.1.2調査方法-7
2.1.3調査内容-8
2.2 調査結果及び考察-9
2.3調査結果に現れた誤用に関する考察-12
2.3.1誤用の分類と問題点-12
2.3.2適切な使い方の説明-13
2.3.3まとめ-14
3 日本語教育への応用-15
3.1中国で使用されている教科書における「~かける」と「~かかる」の扱い方と問題点-15
3.1.1主な教科書での取り扱い-15
3.1.2問題点-16
3.2 教育の立場からの試案-17
4 おわりに-17
参考文献-18
謝辞-19