要旨
『源氏物語』は中国で日本の『紅樓夢』と呼ばれる。『源氏物語』に対する評価が高いとともに、両者を比較する時専門家たちの紋切り型の考えも窺う。近年来、この二つの作品への比較研究が多くなったが、二作における女性像の比較に集中している。作品全体を貫く男の主人公である光源氏と賈宝玉の比較はまだ足りない。本稿は光源氏と賈宝玉の比較から中日美意識の違いを分析し、時代の背景と結び付けてその原因を探ってみようとする。また、このような探求を通して、中日文化の違いをよく理解しようとする。
キーワード: 光源氏 賈宝玉 異同 原因
目次
要旨
中文摘要
1.はじめに1
2. 『源氏物語』と『紅樓夢』のあらすじ.2
2.1『源氏物語』のあらすじ
2.2『紅樓夢』のあらすじ
3. 光源氏と賈宝玉の比較について4
3.1共通点
3.1.1育ちの環境
3.1.2性格
3.2相違点
3.2.1愛情観
3.2.2処世観
3.2.3運命
4.相違点を招く原因.
4.1美意識の相違:「もののあはれ」と仏教・道教の「世俗との離れ」
4.2創作の目的:紫式部の王朝の賛歌と曹雪芹の封建への批判
5.結論.12
参考文献.13
謝辞