要旨:本稿は90年代以降中国における外来語としての「日本語」を考察する。対象とする「日本語」の中国での受容度、日常生活での使用状況、意味の理解について考察する。そのために、中国人を四つの年齢層に分け、問題を設定し、アンケート調査を行った。調査結果により、年齢が上がるにつれて受容度は低くなる。また、知っているが、使わない人が多くいることがわかった。さらに、「日本語」の意味を推測しただけで使う人は意味を確認してから使う人より多いことがわかった。最後に、90年代以降の外来語としての「日本語」と90年代以前のそれと比較し、90年代以前のものは各分野に浸透しているが、90年代以降のものはACG分野しか分類できないことばが多いことがわかった。今後、調査対象(人数)をさらに増やし、対象とする「日本語」をさらに集め、分析しようと思う。
キーワード:90年代以降 「日本語」 アンケート
目次
要旨
中文摘要
1. はじめに-1
2. 先行研究-1
3. 調査概要-2
3.1 調査方法-2
3.2 調査内容-3
3.3 調査対象-3
4. 調査結果についての分析-4
4.1 各年齢層の受容度-4
4.1.1 インタネットへの依存性-5
4.1.2 「漢語化」された作品との接触-7
4.2 被験者による使用状況-7
4.3 「日本語」の意味の理解-9
4.3.1 共通の文字-10
4.3.2 ことばへのイメージ-11
4.4 90年代以降の「日本語」と90年代以前のそれとの比較-11
5. おわりに-13
参考文献-13
付録Ⅰ-16
付録Ⅱ-16