要旨:三島由紀夫は戦後の日本文壇における最も重要な作家の一人である。彼は日本国内だけではなく、世界の文壇にも高く評価され、数度にノーベル文学賞に指名され、「日本のヘミングウェー」と誉められた。
三島由紀夫の多くの作品の中の人物像を分析した後に、彼は女性に対する態度がとても矛盾であるということが分かる。本論は作家の主な作品における女性像を分析して、作家の矛盾の女性観、及びその形成原因を究明してみる。
本論文の構成は以下の通りである。まず、三島由紀夫、及び彼の主な作品についての紹介である。それに、従来の研究現状を概述し、その成果を総括して、問題を提出する。そして、『金閣寺』、『愛の渇き』、『春の雪』、『奔馬』などの作品における女性人物を「欲望を満たすための醜い女性」と「果敢で反骨精神のある女性」に分類してみた。異なる女性像から、作家の女性に対する矛盾の態度を明らかにする。それによると、作家の「男権社会」の思想とフェミニストを解読してみる。そして、社会の背景、作者の生い立ちと耽美主義の審美観の影響をめぐって、三島由紀夫の矛盾の女性観の原因を考察してみる。最後、全文をまとめる。そして本論にまだ存在している不足と今後引き続き行う研究課題を指摘する。
キーワード: 三島由紀夫 女性観 矛盾 耽美主義
目次
要旨
中文摘要
はじめに-1
1三島由紀夫について-1
1.1三島由紀夫及びその作品-1
1.2先行研究と問題の提起-2
2作品における女性像-3
2.1欲望を満たすための醜い女性-3
2.2果断で反骨精神のある女性-5
3三島由紀夫の「男権社会」とフェミニスト-6
3.1「男権社会」の引き立て役-7
3.2「男権社会」への訴え-8
4三島由紀夫における矛盾の女性観の成因-8
4.1創作に影響を与えた社会的背景-9
4.2作家の生い立ち-9
4.3耽美主義の審美観-11
おわりに-12
参考文献-13
謝 辞-14