要旨: 高齢化社会とは、総人口に占めるおおむね65歳以上の老年人口(高齢者)の割合が増加し一定の比率に達した社会のことを指す。人類社会においては、一定の環境が継続した場合、その一定の面積に生存している人口を養っていく能力に限界が訪れる。そして、人口を養う能力が限界に達し、ある程度の時間が経過すれば、そこに必ず高齢化現象が顕在化してくる。中国と日本は隣国であるが、文化や生活様式に差があり、現在、中国と日本の社会や経済状況にも大きな違いがある。ただ、両国の高齢化が深刻な社会問題になっているという点では共通している。
日本では2005年から人口減少時代へと突入している。中国では2016年に1979年以来実施してきた「一人っ子政策」の全面的な見直しが行われた。中日両国は社会制度などの様々な対策を立て、早急に高齢化問題を解決する必要がある。中国は日本に比べまだ経済水準が低く、社会保障制度も未整備なため、日本の経験をそのまま模倣するには無理があるが、多くの面で参考にする価値があるのも事実である。
本論文は中日両国の高齢化問題の現状や原因、その影響などを中日間で比較分析し、今後どのような対策を講じていけばそれを食い止めることができるのかを研究するものである。
キーワード:高齢化;中日比較;社会制度;対策
目次
要旨
中文摘要
はじめに1
第一章 中日高齢化問題の現状3
1.1高齢化の現状3
1.1.1中国の高齢化の現状3
1.1.2日本の高齢化の現状3
1.2高齢化問題の原因5
1.2.1中国の高齢化問題の原因5
1.2.2日本の高齢化問題の原因7
第二章 中日高齢化問題の影響と比較8
2.1経済への影響8
2.2社会への影響10
2.3中日両国の高齢化問題の比較11
第三章 高齢化問題に対する対策13
3.1中国での対策13
3.2日本での対策13
3.3中日両国の対策効果の検証15
終わりに17
謝辞18
参考文献19