要旨:日本の伝統的な木造住宅には、日本の風土や気候に合わせた様々な工夫や手法が用いられている。伝統的な建築様式で建てられ木材や土をふんだんに使うことで四季の変化を感じられる開放的な作りが特徴である。本論は、日本人の独特な自然観、さらに日本という国を知るために、日本の伝統的な木造住宅の間取りを検討し、日本人の自然観を理解する。
まず、日本の伝統住宅と日本人の独特な自然観について全体的に論じる。日本の伝統住宅は、自然と共生し、住む人も健康に暮らせて、とても優れたエコロジー建築である。自然観とは日本人が風土に根ざした自然の見方である。また、伝統的な住宅には、日本の風土や気候に合わせた様々な工夫や手法が用いられている。だから、住宅の中に自然観もはっきり現れる。
次に、伝統住宅の具体的な間取りの中にどのような日本人の自然観が含まれるかを検討する。これについては、まず、伝統住宅の高さと柔軟さ、美しい屋根と軒、独特な縁側、大自然を取り込む庭園という屋外の間取りから、自然と共生するという日本人の自然観を述べる。それから、伝統住宅にとってなくなければならない間仕切り、畳という屋内施設から、自然に順応し、融合するという自然観を論じる。
伝統住宅の屋外と屋内の間取りを検討し、住宅の中に自然に順応し、融合するという自然観もあることが分かった。
キーワード:伝統住宅、自然観、順応、融合、共生
目次
要旨:
中文摘要
はじめに-1
第一章 日本伝統住宅と日本人の自然観についての紹介-1
1.1日本伝統住宅-1
1.2日本人の自然観の基本-2
第二章 伝統住宅の屋外に現れた自然観-3
2.1高さと柔軟さに現れた自然観-3
2.2屋根と軒に現れた自然観-4
2.3縁側に現れた自然観-4
2.4庭園に現れた自然観-5
第三章 伝統住宅の屋内に現れた自然観-6
3.1伝統住宅の間仕切りに現れた自然観-6
3.2畳に現れた自然観-7
終わりに-8
参考文献-10
謝辞-11