要旨:日本語においてジェンダーの表現がさまざまで複雑であるが、本論は日本語においてジェンダーはどんなふうに表現されているか、特に性差別に関する部分を重点的に研究し、分析する。言葉は、その時代、社会を反映しているものだと言われるので、日本語に見られるジェンダーを研究し、分析することによって、日本の性別文化を理解しようとする。
キーワード:ジェンダー、性差別、男ことば、女ことば、隠喩
中文摘要:日语里面男女性别差的表现形式是各种各样并且很复杂的。本论文将对日语中男女性别差的表现方式进行研究,特别将重点分析研究有关男女性别歧视的部分。语言往往能反映时代以及社会,本论文将通过分析研究日语中的男女性别差以达到更好的理解日本性别文化的目的。
关键词:性别差 性别歧视 男性用语 女性用语 隐喻
世界の言語にはジェンダーがまったく表現されていない言語はないが、日本語ほどジェンダーが目立つ言語はないといえよう。例えば、終助詞の「わ」や「ぞ」、人称の「あたし」や「俺」「僕」、呼称の「チャン」や「クン」、「家内」や「主人」などのように、女と男の性差が見られる言葉が数々ある。「あら、きれいだわ。」という文を読んだら、この発言は女性の発言だとわかる。しかし、「oh, it’s so beautiful.」という文を読んだら、これは男性の発言か女性の発言かを判断するには本人の声を聞かないと知るすべもない。だが、実は日本語の男女差は語彙と用語法などに表れており、文法的には性別が分かれていない。例えば、女性が「俺」を使っても文法上には間違いはないが、ただ、常識はずれで違和感を感じられると思われる。これは、言語文化、言語違いに表れた伝統観念、社会意識の問題である。男女の言葉遣いの違いは古い観念である男尊女卑の意識が言葉上の表現となっていると思われる。
日本語においてジェンダーの表現がさまざまで複雑であるが、本論は日本語においてジェンダーがどんなふうに表現されるか、特に性差別に関する部分を重点的に研究し、分析してみよう。
日本語の男女差には、大きく分けて三つのタイプがあるように思う。一つは、「女ことば」「男ことば」である。もう一つのタイプは、男性か女性に対する表現差である。三つ目は、隠喩に見られるジェンダーである。