要旨:日本に興味がある人、日本についてよく知っている人、そうでない人も含め、演歌とはどんな音楽であるといえるのであろうか。
演歌は明治初期から昭和中期ごろまで世間に心を訴える歌として盛んに歌われ親しまれた日本のメロディーである。演歌とは、演説のための歌と言われ、言葉とメロディーで、その歌の中に秘めるドラマを訴えるもので、聞いて、歌って感動し、泣いて笑って生きる、これが演歌である。心に残る演歌、思い出の演歌など人それぞれの演歌があると思うのである。
キーワード:演歌;特徴;歌詞;日本文化
「演歌」という言葉は、もともと「演歌」と称される演説歌の略語であり、自由民権運動の産物だった。藩閥政治への批判を歌に託した政治主張・宣伝の手段である。つまり、政治を風刺する歌なのである。明治後半から、心情を主題にした社会風刺的な歌が演歌師によって街角でバイオリンを弾きながら立って風刺の歌を歌われるようになり、次第に演説代用から音楽分野へとシフトするようになった。その後演歌は独立の道を歩くのである。歌詞にも政治的な内容は無くなり、後に伴奏がつくのである。そういった風刺をやっていた人たちが、やがて恋愛を歌うようになって…時代時代の歌を歌うようになった。「演歌」と言われていますけれど、つまり、流行歌なんである。