要 旨:日本語を習い始めて、最初に接触する文型は「~は~です」である。これは最も基本的な断定の文型である。しかし、日本語では「~は/が~のだ」「~は/が~ものだ」といった文型もよく見られる。この句の文末は「の」「もの」という形式体言と「だ」という断定助動詞を結び付けて形成したものである。この文型は形が「~は~です」とよく似ているが、意味はだいぶ違う。
「~のだ」は、ある物事について説明を加えるのに使うのに対し、「~ものだ」は、一般傾向、当然、理由などといった意味を表すのに使うのである。これは一見簡単そうに見えるが、実際使っているうちになると、この二つの文型はなかなか把握しにくい。どんな場合に「のだ」を使うか、どんな場合に「ものだ」を使うか、どんな場合に互いに置き換えてもいいか、日本語が母語でない私たちの学習者には、難しい問題だと思う。
これらの問題を明らかにしたら,「~のだ」、「~ものだ」といった文型は正しく使えるようになると思う。私は、この目的で、「~のだ」と「~ものだ」について、対照研究を行ってみる。
キーワード: 「~のだ」 「~ものだ」 疑問句 機能