要 旨:若者言葉は時代の産物として、時代の発展につれて、その形は少しずつ変わっている。それはまるで人間が少しずつ成長していく様子に似ている。
キーワード:若者言葉;社会;影響;キショイ;キモイ
はじめに
若者言葉とは、一般的に、中学生から30歳前後の人達が使っている言葉である。なぜ若者言葉は作られ、用いられるのか。山口奈緒子は、「それはその時代の若者の今という瞬間が映されており、 社会や文化全体の鏡にもなっているから」で、また「若者言葉は仲間同士の連帯を深めるという重要な役割を持っている」からだという [1] 。本稿では、若者言葉を分析しながら若者言葉の社会への影響について考えみたい。
先行研究
若者言葉は一種の特殊な文化現象として、 大量の研究的価値がある。 だから、近代の日本には、 若者言葉についての研究が雨後の竹の子のように次々と現れている。その中、山口奈緒子は論文の「若者言葉」の中で、「若者言葉は社会と文化全体の鏡として、仲間同士の連帯を深める重要な役割を持つ」と認め、若者言葉の種類について詳しく分析したことがある [2] 。その他、学者の小矢野哲夫も「若いモンの言葉と『現代語』」の中に若者言葉の役割に対して述べていたことがある [3] 。