要 旨:日本語の二人称代名詞は数が多くて、社会の発展に従って変化している。そして、日本語の二人称代名詞は待遇の意味が強く、聞き手に対する敬意の度合いを直接に表明しているだけでなく、文末動詞の使用にも影響している。それゆえに、日常生活での使用はある程度から言えば難しい。日本語の二人称代名詞は現実において、使用の場と相手にはいろいろな制約がある。日本人は相手を称する時、できるだけ二人称代名詞の使用を避けている。二人称代名詞の代わりに、親族名称、職業、社会階層などを利用して相手を称する。日本語の二人称代名詞は実際の文章や会話の中であまり使われていない。
キーワード:二人称代名詞;定義;日本語;敬意の度合
日本語のよく使われる二人称代名詞は語形が複雑から単純になったことと敬意の度合いが減じたことが明らかになった。日本語のよく使われる二人称代名詞の語形は奈良時代の十個から、平安時代の七つ、鎌倉時代の十二個、室町時代の十二個、江戸後期の十四個を経て、明治以後の「あなた」、「きみ」、「きさま」、「おまえ」という四つの語に集中して、数が減少し、語形が複雑から単純になった。日本語の二人称代名詞の敬意の度合いが減じた。もともとは目上や上司に対して使ったが、今は一般的に目下や同等以下に使っている。 目上や上司に対して使うときがあったとしても、尊敬の意味よりは相手を責めつけるとか軽蔑の意味を込めて使う時が多い反面、目下や部下に使う場合が多いが、そういう場合は、責めつけるとか或いは軽蔑の意味より、むしろ親しい感情を込めて敬意を表す場合がもっとも多いようにおもわれる。言い換えれば、日本語の二人称代名詞は普通目上や上司に対して使わないといってもいい。敬意の度合いが減じた。