要 旨:集団意識や家族意識という強固な絆を持つ原始社会においては、ホスピタリティを媒介とした人間関係が社会を構成する基本原理であったが、社会的発展や技術的革新が達成された近代社会においては、ホスピタリティの意義は社会的なレベルから個人的な対人関係へと希薄化し続けてきたのである。そして、技術的な進化が飽和状態に達し物質文明が浸透するに伴って人間関係の基本的原則が揺らぎ始めている現代社会、特に先進資本主義国においては、ホスピタリティの概念が喪失されている場面を至る所で発見できる。
社会の成熟化と平行して人間関係は機能的な交換関係に退行し、相互関係によって結ばれた人間関係は失われていく。しかしながら、人間の本性には、そうした「人間性の退化」を自然に矯正する理性が備えられているのである。
現代社会が環境問題への世界的な浸透をホスピタリティ文化の人と自然との相互関係における「外的共生」とすると、ホスピタリティの醸成される人間の相互関係の再構築を「内的共生」と形容できる。つまり、ホスピタリティは、自然や人間との接点における修復作業を行うことこそ未来社会へ進化するための必然過程であろう。「人間価値」はようやく社会進化の基礎構造であることが認識されるようになってきた。
本論文は、ホスピタリティの起源、存在意義、概念説明及びマネジメント領域に導入する必要性と普通性について論じる。
キーワード:ホスピタリティ 人間関係 マネジメント 物質文明
摘要:在拥有牢固的集体意识和家族意识的原始社会中,把善待他人作为媒介的人际关系是构成社会的基本原理,不过,在完成了社会发展和技术革新的近代社会中,它的意义从社会高却从社会角度的人际关系而淡化为个人角度的人际关系。而技术的进化达到饱和状态,随着物质文明的渗透,人际关系的基本原则开始动摇的现代社会,特别是先进资本主义国家中,在各种场合能发现丧失了善待他人这个概念的场面。
与社会的成熟化相并行,人际关系向机能性的交换关系退化,由相互关联而产生的人际关系开始丧失。然而,人类本性中也具备有自然矫正“人性退化”的理性。
如果可以将现代社会的人与自然的关系称之为“外在共生”的话,那么由善待他人而重新构造的人与人之间的关系就可以称之为“内在共生”。也就是说,善待他人是在自然与人与人之间进行修复工作,是向未来社会进化的必然过程。“人的价值”最终会被认识为社会进化的基础构造。
本论文,关于分析善待他人这种行为的起源,存在意义,概念说明来论证导入经营管理领域的必要性和普通性。
关键词:善待他人 人际关系 经营管理 物质文明