要 旨:本研究では中日中学生におけるいじめ現象を学校教育、家庭教育、社会教育と青少年自身四つの方面から分析し、そこから中日におけるいじめ現象の違い、原因を把握することを目的とする。
キーワード:中学生;いじめ現象;原因;中国;日本
はじめに
いじめは日本だけでなく、欧米諸国でも、世界中で大きな問題とも言える。しかし、いじめ現象についてもっとも深刻な国は日本である。小・中学校の子どもたちをとりまく諸問題は,70年代の校内暴力に始まり,80年代のいじめ,90年代に入ってからの不登校,学級崩壊と,時を経てもなおおさまることはなく,自殺や家庭内暴力,引きこもりなどの問題行動も派生している.文部科学省の平成17年度のいじめに関する統計情報によると、公立の小・中・高等学校及び特殊教育諸学校におけるいじめの発生件数は、21,671件〔前年度23,351件〕(小学校5,551件〔前年度6,051件〕,中学校13,915件〔前年度15,159件〕,高等学校2,121件〔前年度2,070件〕,特殊教育諸学校84件〔前年度71件〕)であり,8年ぶりに増加した前年度より減少に転じたが、現在日本でいじめで自殺する現象は次から次へと発生して、大きな問題になっている。 [1]
日本の場合,校内暴力の内,言語的ものが「いじめ」へ移り変わり、そこから登校拒否や自殺,家庭内暴力などの問題行動が派生しており、その様態や性質の点でも,影響力の点でも深刻さをもち,昔ながらのいじめとは全腫性質の異なったものになったといえる。
中国では今校内でいじめ・暴力の問題が増加し問題になっている。まだ深刻な状態になっていない。しかし、日本のような経路で中国でも「学校暴力」の中から「集団いじめ」が生まれ,次は不登校現象が現れるのではないかと予測される。