要旨:「美男子」という概念に対する評判基準は、時代の移り変わりにつれて、地域によっては、多かれ少なかれ違う意味がある。本文はちょうどこの点から着眼して、梁山好漢の「浪子」燕青及び新選組沖田総司二人を例に挙げた。
「浪子」燕青は三十六の星宿の末席ではあるが、やはり機敏で武芸巧み、博識で英知に優れ、他の三十五人に勝るとも劣らぬと記述されている。燕青は一〇八中の滅多にない美男子の一で、武芸には優れているばかりではなく、非常に利口で、笛、胡(ら弦楽器)、琴、歌唱に優れ、古来中国人が求めた才色兼備の典型とも言える。
一方、沖田総司は剣術では当時右に出るものが居ないことをもって有名で、司馬遼太郎の『燃えよ剣』によると、沖田は明るい性格だが蒼白で病弱な美少年だったという。人に親切で礼儀正しく、温厚な内外兼備の沖田はまた、その桜のような短命をもって日本美男子の代表となっている。
「内外兼備」は日中美男子観の重要な基準であるが、その「内」とは、中国では文武と人格、近世以降の日本では武と人格と、その内訳に多少の違いがあり、また、円満を好む中国と儚さを好む日本の人生観も大きく違っていた。
キーワード:美男子;燕青と沖田;日中美男子観
摘要:对“美男子”这一概念的评判标准,随着时代的变迁,根据地域的差别,有着或多或少的不同之处。而本文正是着眼于这一点,例举出了梁山好汉“浪子”燕青和新选组剑士冲田总司这两个人物的例子。
“浪子”燕青虽是三十六星之末,却机巧心灵,多见识广,了身达命,都强于那三十五个。燕青是108将中少见的美男子,不仅武艺精湛,而且聪明绝顶,吹拉弹唱样样精通,可以说是中国人自古以来所追求的才貌双全的典型。
而新选组剑士冲田总司,一身剑术绝技在同辈中无人能出其右,并以此著称。在司马辽太郎的《燃烧吧剑》中,他就被描述为一个性格爽朗却又苍白病弱的美少年。这样谦和有礼、性情温厚,加上那如樱花一般短暂的一生,冲田无疑是日本美男子的代表人物。
“内外兼修”是中日美男子观的重要标准。所谓“内”,在中国是指文治武功以及个人品格,而在近世以后的日本则是指武艺和人格,具体而言,两者之间多少有些不同之处。另外,喜好大圆满的中国人,和偏爱悲剧美的日本人,这两者之间的人生观也存在着天壤之别。
关键词:美男子;燕青和冲田;中日美男子观