要旨:芥川龍之介は日本大正文壇において「新現実主義」の代表作家のひとりである。号は澄江堂主人、俳号は我鬼である。芥川の原名は新原敏三で、実家は東京で牛乳の製造に関する企業を営んだ。彼は家の長男として生まれて、姉もいた。本来は姉が二人いたが、中の一人が病気でなくなった。
芥川の生後7ヵ月後に母の精神が異常になった。仕方がなく、彼は母の実家の芥川家に送られ、祖母の下に育てられた。母を失った時はまだ11歳である。彼は母の兄の養子として名字を変えて、芥川を名乗ることになった。芥川はは1927年7月のある雨の日に自殺を決め、毒を飲んで自殺した。彼の死亡を知った瞬間、当時の人々は大きな打撃を受けた。死後8年、文藝春秋社主の親友菊池寛が、芥川の名を冠した新人文学賞「芥川龍之介賞」を設けた。芥川賞は日本で最も有名な文学賞として現在まで行われている。今日においても話題性の高さは変わらず、受賞者が学生作家であるような場合にはジャーナリズムに大きく取り上げられ、受賞作はしばしばベストセラーとなっている。
芥川は短い生涯に数え切れないほど多くの短編小説と雑文などの作品を残してくれた。彼は大部分の作品の中で醜い人間性を赤裸々に描写し、当時の暗い現実社会の非情さを批判した。例えば、『羅生門』の善と悪の間での揺さぶり、『鼻』の鼻が小さくなった後の周囲の反応、『蜘蛛の糸』の糸に登るときの他人の苦しみを見過ごす態度、他にもたくさんあるが、作品の所々に人間の勝手な利己主義が反応されている。芥川は小説家というより、むしろ人間性の解剖者である。芥川は人間性を深く剖析して、特に人の悪い根性を発掘し利己主義を分析した。彼の言葉遣いで利己主義は立体で、多元的である。まさに日本学者は中村真一というとおり、芥川龍之介の作品の主な特徴は人々の思想意識の反映である。
本論文では主にその代表作を分析し、その作品に描かれたエゴイズム、人間性を探りたい。
キーワード:芥川龍之介;醜い人間性;利己主義
目次
要旨
中文摘要
1.はじめに 1
2.芥川龍之介の説明及びその作品の紹介 1
3.芥川龍之介のエゴイズム 2
3.1エゴイズム
3.2 『羅生門』『鼻』『蜘蛛の糸』に表されたエゴイズム
3.2.1『羅生門』
3.2.2『蜘蛛の糸』
3.2.3『鼻』
3.2.4『羅生門』『鼻』『蜘蛛の糸』に現れたエゴイズムの共通点と相違点
ア)共通点
イ)相違点
3.3芥川龍之介のエゴイズム主義
3.4芥川の自殺
4.おわりに 6
参考文献 7
謝辞