要旨:
アジア共同体は第二次世界大戦が終わったあと、学者がヨーロッパにおけるイントロスペクションして、欧州共同体を創立の背景の下で同じ概念にもとづいて、アジアにおけるアジア共同体の創成を提唱したのである。東アジアにおける共同体を創成の構想は、一九九〇年一二月、マハティールマレーシア前首相(注1)は先駆者として東アジア経済グループの理論を提唱した。この「マハティール構想」は一九九一年後半、東南アジア諸国連合(ASEAN)経済閣僚会議で正式に合意されたことになった。東アジアの国々は2000年のチェンマイ・イニシアティブをきっかけに通貨スワップを通じて、経済危機と金融危機の予防システムをつくる面に合作した。2005年に、東アジア共同体創設を目ざす「クアラルンプール宣言」を採択した。2012年からASEANに日本、中国、韓国、インド、オーストラリア、ニュージーランドを加えて自由貿易圏をつくるRCEP(東アジア地域包括的経済連携)構想が進んでいるほか、2015年には東アジア共同体と参加国が重なる環太平洋地域の12か国がTPP(環太平洋経済連携協定)の締結で大筋合意した。このため、東アジア共同体に関する議論は低調である。東アジア共同体はまだ創成にまで達していないが、いつかきっと創成できると信じている。
キーワード:創成;アジア共同体;構想 ;協力
目次
摘要
要旨
はじめに-1
1アジア共同体創成構想の歴史背景とその提唱-2
1.1アジア共同体構想の歴史背景-2
1.2アジア共同体構想の提唱過程- 2
2アジア共同体創成の方針- 3
2.1経済共同体の構築- 3
2.2安保共同体の構築- 5
2.3文化交流と人口の移動- 6
2.4アジア共同体創成の他の政策- 6
2.4.1エネルギー安全保障と資源協力- 6
2.4.2環境問題と環境協力- 7
3アジア共同体創成の諸困難と未来への展望- 7
3.1アジア共同体創成にむけての現状- 8
3.2アジア共同体創成の諸困難- 8
3.3アジア共同体創成への展望- 9
おわりに-10
参考文献-11
謝 辞-12