要旨: 日本語において「ないで」と「なくて」は打消しの意味を表す中止形と連用形としてよく使われる。日本語の学習者に対して両者の区別がはっきりしないとよく混乱してしまう。「ないで」と「なくて」の構成、接続、使用や意味などにはたくさんの相違点がある。両者は交換できる場合があり、それぞれの特定の使い方の場合もある。
本稿は先行研究に基づき動詞接続の研究範囲を絞り―「Vないで、Vなくて」を研究対象としている、。主に「朝日聞蔵」の社説と脚本を調査資料としては、その中での「Vないで、Vなくて」の表現を検索してから、表と時計の絵を作成した。調査結果のデータを通じて会話体と書面体の中に「Vないで、Vなくて」の使用頻度の差を比較している。社説の中、「Vなくて」の使用頻度はほぼ「Vないで」の1.9倍になっている。脚本の中、「Vないで」の使用頻度はほぼ「Vなくて」の3倍に達している。両者は大きな差があることが分かった。それに、具体的な例文を分析しながら「Vないで、Vなくて」の使用差を考察される。分析している過程中、①並列、中止を表すものと➁原因、理由表すもの順接意味を表す調査例文を抽出して、両者の用法と意味の違いを中心に検討することを通じて、再びに「Vないで、Vなくて」の使用差を比較する。「Vないで」は個人的な感情、行為を表す傾向がある。逆に、「Vなくて」は社会的な行為、客観事実を描写する傾向がある。両者の使用特徴は社説と脚本の文体特徴と一致している結論が得られた。
かくして、本稿の裏付けにより、日本語の勉強に「Vないで、Vなくて」は分かりやすくて用いられることができる。
キーワード:- Vないで Vなくて 相違点 順接 使用差
目次
要旨
中文摘要
はじめに-1
1 「ないで、なくて」に関する先行研究-1
2 社説と脚本における「Vないで、Vなくて」の調査-2
2.1調査対象-2
2.2調査方法-3
2.3調査結果-4
3 「Vないで、Vなくて」の使用特徴-5
3.1「Vないで」の使用特徴-5
3.2「Vなくて」の使用特徴-6
3.3 順接を表す「Vないで、Vなくて」-7
3.3.1並列、中止関係を表す「Vないで、Vなくて」-7
3.3.2原因、理由関係を表す「Vないで、Vなくて」-8
終わりに-9
参考文献-10
謝辞-11