要旨: 漢字は中国から日本に輸入されてからもう2000年の歴史がある。そして、それが、漢字を参考にして創作されたと考えられる平仮名と片仮名と混在しながら日本語の表記に活用されてきた。中日は一衣帯水の隣国で、昔から今に至るまで、政治、経済、文化など様々な分野において頻繁な交流が行われてきた。特に言語の面において両国はお互いに深い影響を与えた。だから、中日両国の言語においてはたくさんの同形異義語が生じた。同形異義語を大ざっぱに、意味が完全に違うものと、意味が部分的に違うものに分類される。意味が部分的に違うものはさらに、中国語より意味が拡大したものと、意味が縮小したものに分けられる。同形異義語が生じる原因として、漢字の解釈の違い、西洋の近代用語に対する中日翻訳の違い、中日文化などの違い、歴史の変遷という四つの要因があげられる。
キーワード:漢字;和製漢語;同形異義;形成原因
目次
要旨
中文摘要
はじめに-1
第一章 日本における漢字の導入と中日同形異義語の成立-2
1.1日本における漢字の導入-2
1.2中日同形異義語の成立-3
第二章 中日両国語における同形異義語の分類-4
2.1意味が完全に違う言葉-4
2.2意味が部分的に違う言葉-5
2.2.1意味の拡大-5
2.2.2意味の縮小-6
第三章 中日同形異義語の形成原因-7
3.1漢字の解釈の違い-7
3.2西洋の近代用語に対する中日翻訳の違い-7
3.3中日文化などの違い-8
3.4歴史の変遷-9
3.4.1漢字のもとの意味の保存-9
3.4.2物事の呼び方の違い-9
おわりに-11
謝辞-12
参考文献-13