要旨:「こころ」は、夏目漱石の長編小説で、明治時代のインテリの利己主義を深く分析し、有力的に批判した作品である。利己主義とは、自分の利益にかまけて他人の利益と集団の利益を顧みない思想である。本論文には、夏目漱石の「こころ」を通して、明治時代の日本人の利己主義を究明し、それを現代の日本人の利己主義と結合して論議することによってもっと全面的に日本人を理解するつもりである。
利己主義は人間性の中から避けられない部分である。人には多かれ少なかれ利己的な思想がある。本論文のもう一つの目的は、人間の利己性を探究するということでもある。人間の利己性を理解するによって、もっと人間性を深く理解する。人間性は複雑だから、人間性の中の悪を知ることこそ、人間性の善を見ることができ、それを大事にすることができると思う。
自分の利己主義は避けられないし、制御できない。そして、この利己主義の存在する現実から逃げようとしている。あるいは、自分の利己主義に気づかない。この隠された利己主義は明治社会の日本人の独特の利己主義である。それに対して集団主義と共存している見え見えの利己主義は現代社会の日本人の独特の利己主義である。
キーワード:日本人;「こころ」;利己主義
目次
要旨
中文摘要
はじめに 1
第一章 利己主義と「こころ」の紹介 2
1.1利己主義の概念 2
1.2「こころ」の紹介 2
1.2.1夏目漱石の紹介2
1.2.2「こころ」の創作背景 3
第二章 「こころ」の中の利己主義 5
2.1 先生の利己主義 5
2.1.1先生のイメージ5
2.1.2先生の変化6
2.2Kの利己主義 7
2.2.1Kのイメージ7
2.2.2Kの変化7
2.3もう一人の利己主義の被害者ーーお嬢さんに 8
第三章 現代と明治時代の利己主義10
3.1明治時代の利己主義10
3.1.1Kと先生の死10
3.1.2隠された利己主義 10
3.2現代の利己主義11
終わりに12
谢辞13
参考文献14