概要:「松山鏡」はよく知られる古典落語として、いつも寄席で重要な一席を占め、長年上演されている。その由来を遡れば、このネタの起源はインドの仏教の経典にあり、後に中国に伝来して笑話集に編集された。またこの落語は日本の昔話とも淵源があり、長い歴史を持っている。本文は古典落語「松山鏡」の由来を探究し、地域別に、伝播(編集)と伝承の各階段に着目し、各原稿をまとめ、比較しながら分析を行う。そして、古典落語「松山鏡」と同名である日本昔話にも触れ、日本における話の受容をめぐって分析する。インド、日本、中国にまたがるネタを通して、落語の発展、笑い話の変遷また江戸時代の文化風潮といった面を窺おうとする。
キーワード:落語;笑話;松山鏡;伝承
中文摘要:“松山镜”作为著名的古典落语,常年在寄席中上演,在落语中占据重要的一席之地。追溯其由来,发现该故事起源于印度的经书,之后传入中国被编入笑话集。而且,此落语已流传已久,与日本的昔话也有深厚的渊源。本文主要是探究古典落语“松山镜”的由来,然后着眼于此故事在不同地域、其传播和传承的各个阶段,整理原文并进行比较和分析。同时,本文也探讨了该故事在日本的受容,并且对同名的日本昔话有所涉及。通过整合在印度、中国和日本三个国家间流传的这些故事,窥探落语的发展、笑话的变迁和江户时代的文化风潮等方方面面。
关键词:落语;笑话;松山镜;传承
目次
概要
中文摘要
序 章 研究目的と先行研究-1
第1節 研究目的-1
第2節 先行研究-1
第一章 古典落語「松山鏡」-3
第1節 古典落語について-3
第2節「松山鏡」の粗筋-3
第二章 話しの伝承経路-4
第1節 話の起源――インドの経典-5
第2節 インドから中国へ-6
第3節 中国から日本へ-7
第三章 日本における話しの受容-8
第1節 謡曲と能である「松山鏡」-8
第2節 落語「松山鏡」として定着した原因-9
第四章 話の伝承に見られるもの-10
第1節 比較から見られる時代性-10
第2節 各国の教訓の伝え方-11
第3節 江戸時代の風潮-12
終章 結論と今後の展開-12
参考文献-14