要 旨:われわれ日本語学習者にとって会話交際能力を養成するのは、一朝一夕にはできないし、その方法も決まっているのではない。 また、 日本語教育者たちは、 長期間にわたって、学生たちの実際に勉強する状況を見ながら、絶えず試して、探し当てるものだと思う。われわれは理論と実際と結び付けねばならないし、深く日本語会話モデルとその特徴を研究してから、有効的な教授法を生み出し、かつ日本語の会話能力を高めることができる。
キーワード:会話能力;練習方法;策略;日本語
先行研究
現在まで日本語会話能力の養成に関する研究は、日本においても、中国においても決して少なくない。しかし、総合的に、日本語会話能力を養成するのを論じる研究者が少ない。
日本では、20数ヶ国語をマスターした種田輝豊氏は、自分の学習体験記『20カ国語ペラペラ』を著した。当時これを読んで感激し、語学を学ぶきっかけや励みになって、 『語学で身を立てる』種田輝豊氏の並はずれた実力の一端である。
また、 猪浦道夫は自身も企業の語学研修講師や外国語研究者として活躍しているが、自らの経験を踏まえて「何のために語学を学ぶのか」「学んだ語学をどう仕事に生かすのか」といったことをまとめたものである。特に「現状分析~いまなにをすべきか」「語学学習メソッドの特徴」「ケーススタディ~語学で身を立てている人々の実際」「FAQ~頻繁に受ける質問」はこれからの(キャリアアップのための)外国語学習者に参考になるかもしれないと思う。
中国において、会話能力についての研究も少なくない。中国沈陽加工学院における李春傑先生は日本語会話能力について、「高等教育と学術研究」で発表した。 また、 遼寧対外貿易学院における張晶先生は 「科技信息」 という雑誌で、会話能力養成について発表した。