要旨：本論文は、日本大正時代における優れた作者芥川龍之介の名作『鼻』について、人間性をめぐって論じたものである。
芥川龍之介は日本と世界の文学界に巨大な影響を与えた。彼は三十五歳の短い一生の中で、読者に百四十編あまりの小説を書いた。数十編の随筆、雑文そして相当数の詩歌と評論を書いた。『鼻』は彼の早期の作品で、人間の複雑で込み入った思想意識が表現されている。作者は本論で『鼻』の登場の人物を分析して人間性を研究した。
本論文は大きく4部分に分かれている。第一部分は芥川龍之介及び彼の作品--『鼻』の創作背景についての紹介である。第二部分は『鼻』における傍観者たちの人間性についての分析である。第三部分は『鼻』における主人公及び作者の人間性についての分析である。第四部分で芥川龍之介の人間性の「善」と「悪」についての考えを考察する。
作品の中で主人公の鼻を哂う人もいるし、鼻を治った後、一層ひどく笑う人もいるし、主人公の不幸に同情する傍観者もいる。人は他人の不幸に同情しても、その人を不幸から出すことを望んでいない。『鼻』は人情の薄い世間の恐ろしさと世間の暗い面を描いた。芥川は作品を通して世間人間の悪を諷刺して、そして人間性の悪を鞭撻するとともに、人間性の善にも憧れていた。
キーワード：傍観者、主人公、人間性、善悪、鞭撻、憧れ
摘要：本论以人性为中心来研究日本大正时期优秀的作家芥川龙之介的名作《鼻》。
芥川龙之介在日本文坛乃至世界文坛都有重要影响。他在35年短暂的一生中创作了140多篇脍炙人口的小说，几十篇随笔杂文还有数量相当的诗歌和评论。其中《鼻》就是他早期的作品，笔者在本论中就是通过对《鼻》中所出现的人物来分析研究人性。
本论分为4个部分，第一部分是介绍作者芥川龙之介以及其作品。第2部分是通过文中出现的旁观者对内供的态度来分析人性。第3部分是通过主人公的心理来分析人性。第4部分是通过分析《鼻》这篇文章来分析芥川对人性的看法。
作品中有对主人公嘲笑的人，也有在主人公鼻子变短以后更加对其嘲讽的人，也有对主人公同情的人。对于他人的不幸福会给予同情，但是又不希望他人从不幸中脱离，《鼻》一文描写了人情淡薄的社会黑暗的一面。芥川透过作品对世界的恶进行讽刺，然而在对人性的恶进行鞭挞的同时也表达了对善的憧憬。
关键词：旁观者、主人公、人性、善恶、鞭挞、憧憬
