要旨:過労死現象は最初には20世紀50年代に発生したが、社会的には重視されなかった。第一次石油ショック後、日本経済は低成長に入り、企業は人員削減を行って、一人あたりの負荷が増え、肉体でも精神でもストレスが耐えられなくて、脳出血や心筋梗塞などで倒れる人がも注目されるようになった。厚生省のある調査結果によると、ここ20年の間に日本の過労死と過労死自殺の状況は依然と悪化している。今日の過労死は中高年だけでなく、職業にとどまらず、さまざまな年齢・職種の人が直面しべからざる社会問題となった。
キーワード:過労死;武士道精神;集団意識 伝統文化;日本
「過労死」と言う呼び方は 1980 年代後半に日本の「過労死 110 番」が設置されて、その後早く普及し、現在世界でも「かろうし」という呼び方で通用して、日本独特な言葉とも言えるだろう。医学・生理学的には「過重労働が誘引となって高血圧や動脈硬化が悪化し、脳出血、くも膜下出血、脳梗塞などの脳血管疾患や心筋梗塞などの虚血性心疾者、急性心臓死などを発症し、永久的労働不能や死亡に至った状態」、ないし「非生理的な労働過程が進行するなかで、労働者の正常な労働リズムや生活リズムが崩壊し、その結果、生体内で疲労蓄積が進み、過労状態に移行、既存の高血圧や動脈硬化が悪化し、破綻をきたした致命的な状態」と定義されている。今日では、肉体だけでなく「脳や心臓の疾患にとどまらず、精神破壊、つまり過労からうつ病に陥って自ら命を絶つ」という過労自殺が非常に深刻な問題となって、精神的な過労死と言われている。