要旨:女性の地位は社会の進歩を示す重要な指標の一つである。1952年以来、経済活動への参加率の増加、教育レベルの向上、全国人民代表会議の女性代議士数の比率の増加などに見られるように、中国女性の地位は明らかに向上してきた。しかし、それでも日本に比べると、伝統等の要因のため、女性の地位は法律上において十分に保護されていない。中国女性の地位の向上のためには、法律上に中国女性の権利を保護することも重要である。日中両国の古代法律は歴史では同じ中華法系に属し、似ている歴史伝統があり、現行の近代法律も近いが、婚姻制度のうえでは比較的に明らかな差別がある。本論は女性保護の視点から、日中女性社会地位の変化の比較、日中婚姻法法律条文の比較、結婚条件の比較、結婚登録制度の比較、年金分割制度の比較、夫婦財産契約制度などの比較を通して、日本婚姻法をさらに深く了解し、中国と日本の婚姻法の長所及び不足をまとめ、中国に婚姻法又はその司法解釈の修正及び発展に参考になるものを提供する。
キーワード:日中婚姻法;女性保護;女性の社会地位
目次
中文摘要
要旨
第1章 はじめに-1
1.1 研究背景-1
1.2 中国の新婚姻法解釈事情-1
第2章 日中女性の社会地位-3
2.1 日本女性の社会地位-3
2.2 中国女性の社会地位-3
第3章 日中両国における婚姻法の比較-5
3.1 法律条文の比較-5
3.2 結婚条件に関する婚姻法律規定の比較-6
3.2.1 年齢-6
3.2.2 再婚禁止時間-6
3.2.3 夫婦同姓-6
3.2.4 同棲-6
3.3 婚姻登録に関する婚姻法律規定の比較-7
3.3.1 結婚登録と戸籍-7
3.3.2 婚姻証明書-7
3.4 年金分割制度の比較-8
3.5 夫婦財産契約制度の比較-8
第4章 おわりに-11
4.1 本研究の新しい観点-11
4.2 本研究の意義と欠点-11
4.3 今後の展望-11
参考文献-12
謝 辞-13