要旨
周知のように、言語は話し手が中心であることが普遍的である。その中でも、日本語は特に話し手の中心性が強い言語と言われている。その特徴があるからこそ、視点という要素は日本語の表現と深く関わっており、認知言語学の領域でも注目されている。本論文では、補助動詞としての「てくる」「ていく」を通じ、多くの実用例を取り上げ、話し手の視点とはどのようにかかわっているのか、その一端を見てみることにしたい。
キーワード:事態把握;主観性;視点;方向性;人称制約;アスペクト
目次
要旨
中文摘要
1.はじめに-5
1.1 認知言語学における視点 -5
1.2 先行研究 -6
2.「~テクル」・「~テイク」の意味・用法 -6
2.1 本動詞的な用法 -7
2.2 補助動詞としての意味-8
2.3 その他-10
3.「~テクル」・「~テイク」の視点制約及び方向性 -11
3.1 「~テクル」「~テイク」の非対称性-11
3.2 主観的把握と客観的把握-12
3.3 人称制約によるもの-13
4.終わりに -16
4.1 まとめ -16
4.2 今後の研究課題 -16
注 釈 -16
参考文献 -17
謝 辞 -18