中国人日本語学習者の副詞習得研究
ーー専門四級試験の副詞を中心として
要旨:毎年の日本語四級試験で、副詞についての試験問題は必ず出題されるが、動詞、形容詞などの品詞に比べ、多くの日本語学習者(以下「学習者」と略称)は副詞の学習を軽視する傾向があり、それが試験の誤答につながっている。本研究では、アンケート調査などを通じて、中国における日本語科の学生の専門四級試験の要綱副詞の習得状況を調査し、副詞学習についての問題点を研究、分析する。本研究は今後の日本語四級試験の副詞学習に大きな意味を持っている
全論文の構成は以下のとおりである。
要綱副詞に関する理論をまとめ、副詞の定義を確認し、要綱副詞の出題点をまとめることにした。続いて具体的調査方法を提示する。本調査で使用される資料は05年から14年までの四級試験における副詞に関する選択問題と類義副詞3組についてアンケートを作成し分析したものであり、それぞれ「正答基準」「正答・誤答の割合」「誤答のタイプ」「誤答の原因」に分類し、若干の検討を加えた。なお学習者の要綱副詞の使用と習得状況を指摘し私見を述べた。また、学習意見を提案した。
最後に本論文の指摘した点を総括し、今後の残った課題及びこの分野の展望を述べる。
キーワード:四級副詞 中国人日本語学習者 誤用分析 アドバイス
目次
要旨
中文摘要
1. はじめに-1
2. 本稿における副詞について-1
2.1先行研究-1
2.2副詞の定義-3
2.3四級試験から要綱副詞の出題点のまとめ-3
3. 具体的調査方法-5
3.1調査協力者と調査目的-5
3.2文完成タスクとアンケートの調査方法-5
4. 正誤答率の分析-5
4.1正答基準-5
4.2正答・誤答の割合-5
4.3誤答のタイプと原因-7
5. 正答・誤答からの考察-10
5.1要綱副詞の習得状況のまとめ-10
5.2要綱副詞の学習への提言-10
6.まとめと今後の課題-11
謝辞-12
参考文献-13
付表-14