要旨:-吉本ばななは1987年、「キッチン」で海燕新人文学賞を受賞し、デビューした以来、日本に人気がある現代文学文壇で代表的な女性作家になった。村上春樹とともに日本現代文学の双璧と言われた。「TUGUMI(つぐみ)」は1989年3月に第2回山本周五郎賞を受賞された。吉本ばななの作品において、女性の特別な視角で緻密な描写、謎めく主人公形象とエスパーなプロット発想は、現代都市においての圧力の下で暮らしをする読者に癒しの効果を持っており、読者の内心に深い共感を呼び起こした。「TUGUMI(つぐみ)」は主人公つぐみのいとこ白河まりあの視角で児童時代の伊豆海辺に展開したつぐみのものごとを述べる。本稿は、吉本ばなな「TUGUMI(つぐみ)」における主人公つぐみの言動を通し、矛盾のようにみえる両面を分析する。主人公の本質を引き出し、「TUGUMI(つぐみ)」における作者の告白は人物形象への昇華作用を究明し、人物形象の象徴的な意味を検討する。
キーワード:吉本ばなな つぐみ 形象 青春
目次
要旨
中文摘要
1. はじめに-1
2. 先行研究-1
3. つぐみの形象-2
3.1 人物の表象-2
3.1.1 家族の前で-2
3.1.2 他人の前で-3
3.2 人物の本性-3
3.2.1 被忘却の恐れ-3
3.2.2 愛憎分明-4
3.2.3 勇敢強固-5
4. 作者の考え-5
5. 青春の象徴 -7
6. おわりに-8
参考文献-9