要旨:日本と中国は一衣帯水の隣国であり、両国の各方面に対する研究は多くなる。文化風俗、宗教信仰から、社会生活と文学作品に至って、各分野で大量の研究成果がある。日本の現存する最古的な物語文学『竹取物語』と中国四川省のチベット族の民話『斑竹姑娘』との間に緊密な繋がりを持っている。それらのストーリーの発展過程、主要な内容は大体そっくりしているが、結局とテーマは完全に異なっている。その中から、中日両国の文化、歴史の背景、美意識の相違を見抜くことができて、それらはすべて自分の時代の特徴と文化の特色を持っている。
『竹取物語』は日本の平安時代前期に伝承されてきた最古的な物語の文学作品であり、「物語の始祖」とされている。平安時代は天皇政府の頂点で、日本の古代文学の最高峰である。『竹取物語』は伝奇的な物語の代表的作品である。『斑竹姑娘』は、中国の百姓が封建的な制度の圧迫のもとで創造されたものである。封建統治階級に対して風刺を満たして、百姓に対して賞賛を満たす民話である。
二つの物語の中に求婚者の違いは両国の文化差異が表現できる。中国人は「善行には良い報いがあり、悪行には悪い報いがある」と信じている。日本人は階級性と階級対立より、更に共通性を持っている人間性の問題を討論するほうが好きである。『竹取物語』は日本の独特な「物哀れ」の美意識を表現している。『斑竹姑娘』の結果は完璧なハッピー・エンドの結局を称することができる。 それは中国反封建と労働者を賞賛する社会風潮と表現して、農民の立場に立って悪行を処罰して、善行を盛んにするというテーマを反映している。
キーワード:竹取物語 斑竹姑娘 美意識 文化差異
目次
中文摘要
要旨
はじめに1
1、物語のあらすじ1
1.1、竹取物語1
1.2、斑竹姑娘3
2、両物語の「求婚者」3
2.1、竹取物語の中の五人の貴公子の求婚3
2.2、斑竹姑娘の中の五人の坊ちゃんの求婚5
2.3、竹取物語と斑竹姑娘の求婚難題の対比表5
3、結局の違い7
3.1、竹取物語の結局7
3.2、斑竹姑娘の結局8
4、文化差異9
4.1、日本の物哀れの美意識9
4.2、中国の勧善懲悪の美意識9
おわりに10
参考文献11
謝辞12