要旨:命の意義は一体何であるかそれは人類の存在を解明できる根本的な問題である。例えば、「私は誰か」、「どこに行くか」、「どこからくるか」とかの問題は命の本質にかかわる哲学問題である。長い歴史の中で、違う文化や意識形態を背景として、多様な答えが出てきた。それは常に宗教の存在、道徳、善悪、幸せなどの概念と混ぜて、世間に受け入れようとして作られたのである。「人間は快楽のために生きている」と主張する人もいれば、「人間は他人を助けるために生きている」と主張する人もいる。人間は一つの存在として、自分の命の価値と意義で自分を説得する「人間の存在はでたらめなものではない」とアルベール・カミュが言った。つまり、命の意義などの問題は主観的で、多様多変で統一できない。
命の意義が分かり難いが、そこから伸びる問題「命の価値」なら、世間の理屈で解明できる。世間の大部分の人は必ず「命は平等だ」と主張するが、事実はそうではない。一国の大統領の命は一般庶民の命と平等するわけではない、ただ庶民が平等して欲しいだけである。自分の子供の命は犯罪者の命と平等するわけでもない、子供を犯罪者になって欲しい普通の親など存在しない。だから命の価値は生命の本質で決めるのではない、社会や心の中での地位で決めるのである。でも、違う地域では習俗や文化が違う、だから違うところで命の価値も異なる認識がある。例えば、中国では、ほとんどの親は「自分の子供の命は自分の命より大切だ」と思っている。アメリカではそういう観念を持ってる人が中国より少ない、親と子供の命、あるいは心の中の地位は平等だと思う人が多い。
本文は『告白』という映画を通して、日本人の視角から自らの生命価値観を分析する。命とは何であるか。人によって異なる答えがある。本文は映画の中の森口悠子、渡边修哉、下村直树、北原美月、下村優子の命に対する態度を観察し、分析しようとする。そしてこうなった原因を見つけ出そうとする。本文の目的は日本人の生命価値観からよりよく日本人を了解し、日本文化も深く理解することに役に立つことである。
キーワード:『告白』 日本 生命 価値観
目次
要旨
中文摘要
はじめに1
1.『告白』について1
2.『告白』からみる日本人の生命価値観2
1.1森口悠子の生命価値観2
1.2少年A(渡辺修哉)の生命価値観2
1.3少年B(下村直樹)の生命価値観3
1.4北原美月の生命価値観3
1.5少年Bの母(下村優子)の生命価値観3
3.日本人の生命価値観の形成原因について‥4
3.1 少年たちの犯罪原因4
3.1.1少年法4
3.1.2家庭環境4
3.1.3教育制度問題4
3.1.4学校いじめ問題4
3.2大人の極端な行動の原因 5
3.2.1法律への軽視 5
3.2.2宗教信仰5
3.2.3家庭構成6
4.命に関する認識6
おわりに7
参考文献8
謝辞 9