要旨:一般的には、身体部位の中で外部世界とより深い関係のあるほうは人間の感情をよりよく表せる。例えば、目、手、口は外部世界に対する反映が膝、腹、眉、指より強いのである。従って、目、手、口を含む慣用表現は膝、腹、眉のほうより多いと見られる。その中で、手は大切な部分の一つであり、われわれ日常活動の中で非常に重要な役目を果たしいる。また、手による触感も人間にとって重要な感覚である。本稿では、「手」という語彙を取り上げ、それに関する日本語の慣用表現について研究を行われた。
慣用表現とは簡単に言うと、慣用的な表現であり、固定された表現と固定されていない表現がある。前者はいわば慣用句のことである。本稿は主に前者について研究した。
第一部分では、「手」に関する固定された慣用表現の研究に入る前に、後文に対して基礎的な知識を備えるため、定義、特徴と形成方法という三つの方面から慣用句を説明した。
第二部分は「手」の基本概念を説明することに通じて、日本語における「手」に関する慣用句を分類し、分類によって慣用句に該当する日本語と中国語の解釈を羅列した。日中解釈を比べながら、初歩的にその中に含まれた規則を分析した。
第三部分は中日の手に関する慣用句それぞれの意味により、「表現形式と意味の近いもの」、「表現形式が違いながら意味が近いもの」、「表現形式が近いが、意味が違うもの」、「日本語にしかないもの」、「中国語にしかないもの」というような五つに分類して考察した。日中の「手」に関する慣用句はどんな概念、お互いにどんな関係を持っているのかを明らかにした。
キーワード:手 慣用表現 身体部位 日中比較
目次
要旨
中文摘要
はじめに1
1、慣用句について2
1.1、定義2
1.2、特徴2
1.2.1、二つ以上の語が応じて用いられること2
1.2.2、全体意味が固定され、構成要素の総体意味と同じでないこと3
1.3、形成3
2、基本概念による「手」に関する慣用句の分類4
2.1、「手」の基本的意味4
2.2、「手」の基本概念による分類研究 5
2.2.1、分類説明11
2.2.2、分類による規則考察13
3、日中における「手」に関する慣用句の対照研究13
3.1、表現形式と意味の近いもの 13
3.2、表現形式が違いが、意味が近いもの13
3.3、表現形式が近いが、意味が違うもの14
3.4、中国語にしかないもの14
3.5、日本語にしかないもの15
おわりに16
参考文献18
謝辞19