要旨:戦後60年の歴史の中で、第2次石油危機以降の四半世紀は、日本にとって、グローバル化の洗礼を受けるとともに、経済社会の地殻変動を経験した激動の時代であった。バブルの発生と崩壊、その後のいわゆる「失われた10年」を脱するまでの期間、日本経済は、マクロ経済情勢・経済政策の正常化に向けた苦闘の歴史を余儀なくされた。
この間の日本のマクロ経済政策、各種の構造改革などの一連の経験は、経済史のみならず、世界経済の歴史においても稀な政策的試行錯誤の歴史であったともいえ、後世への貴重な教訓を含んでいる。
こうした認識の下で、バブル発生から崩壊、その後のデフレ発生から克服に取組んだ四半世紀の経済動向、経済政策を事実に則して正確に記述するとともに、点検・評価し、反省・教訓を後世に伝えて今後の政策運営に貢献したいと考える。
キーワード: 経済;崩壊;政策;影響;運営
目次
要旨
中文摘要
はじめに
第一章 日本バブル経済
1.1日本バブル経済の原因
1.2日本バブル経済の崩壊
第二章 バブル崩壊後の日本の概観
2.1 バブル期以降の日本の GDP 成長率
2.2経済政策に関する問題点
2.2.1政府支出の拡大による景気浮揚
2.2.2減税による景気浮揚
2.2.3金融政策に関する問題
第三章 あるべき経済政策について
3.1拡張期に税収を上げられる構造
3.2政府支出の中身について
3.3金融政策について
終わりに
謝辞
参考資料