要旨:現代日本の中年層の映画監督の代表的な一人として、是枝裕和監督は多くの優秀な作品を創作した。是枝裕和監督の映画は特別な風格を持って、だいたい日常生活を中心として、「親子」、「家族」と「血縁」などのテーマをめぐっている。本論文は『歩いても 歩いても』と『そして父になる』の二つの映画のシナリオを通テクストにして、映画における親子のカタチを分析して、特に父子関係と父のイメージを了解することをもとにして日本の家父長制等の歴史背景と結びついて、是枝裕和式の父子関係の特徴を解読する。
本論は三章からできている。第一章では是枝裕和監督と二つ映画を簡単に紹介した。第二章では映画における父のイメージ、父子関係とカタチの決定的な要因から着筆し、映画における親子のカタチを分析した。第三章では是枝裕和式の父子関係の特徴を解読した。最後、父の存在価値の探究と日常生活、ロングショット等を利用した父子関係の表現方法という特徴が了解してきた。
キーワード:是枝裕和;親子;父;家父長制;歩いても 歩いても;そして父になる
目次
要旨
中文摘要
はじめに-1
第一章 是枝裕和監督和と『歩いても 歩いても』、『そして父になる』-3
1.1是枝裕和監督について-3
1.2『歩いても 歩いても』の紹介-4
1.3『そして父になる』の紹介-4
第二章 是枝裕和映画における親子のカタチ-5
2.1父のイメージ-5
2.1.1『歩いても 歩いても』における父のイメージ-5
2.1.2『そして父になる』における父のイメージ-6
2.2父子関係-7
2.2.1父の子供への影響-7
2.2.2父子の衝突と仲直り-8
2.3親子のカタチの決定的な要因-9
2.3.1血の絆か-9
2.3.2共暮しの時間か-10
第三章 是枝裕和式父子関係の特徴-11
3.1父の存在価値の探究-11
3.1.1家長父制と父権の喪失-11
3.1.2父という身分の内省-11
3.2父子関係の表現-12
おわりに-13
謝 辞-14
参考文献-15