要旨:石油依存型農業は農業が近代化したあと、もたらした農業の型であり、世界諸国にも多かれ少なかれ定着したと認められる。日本でも、20世紀後半以降、石油依存型農業へ変化した。その石油依存度も日々厳しくなる一方である。しかしながら、石油はいずれなくなる。従って、脱石油農業への転換は必要になっていく。そこで、本論文は日本の石油依存型農業の現状を考察し、その危うさおよび脱石油農業の提案を検討する。
本論文は三つの部分に分かれている。第一章では、日本の農業における石油依存型農業の現状、即ち石油を燃料として駆動される農業機械の普及状況および石油から合成される化学肥料、農薬の使用状況を紹介する。第二章では、日本における農業現状に基づき、将来に爆発する可能性が高い石油依存型農業の危うさについて分析する。第三章では、その石油依存型農業の危うさをめぐり、脱石油農業への転換に対する提案を論述する。
その結果、日本における石油依存型農業の現状と危うさがわかった。石油依存型農業は農業の生産率を大幅に高めるが、石油が不足する場合、農業は崩壊になりがちであると考えられる。また、エネルギー源の多様化、間作栽培、耕畜連携の提案は脱石油農業への転換に役に立つことを一層深く理解する。
キーワード:石油依存型農業、農業機械、化学肥料、農薬、脱石油農業
目次
要旨:
中文摘要
はじめに-1
第一章 日本における石油依存型農業の現状-1
1.1農業機械の普及状況-1
1.2化学肥料、農薬の使用状況-2
第二章 日本における石油依存型農業の危うさ-3
2.1農業機械への依存とその危うさ-3
2.2化学肥料、農薬への依存とその危うさ-4
第三章 日本型の脱石油農業について-5
3.1エネルギー源の多様化-5
3.2間作栽培の活用-6
3.3耕畜連携の推進-6
おわりに-7
参考文献-9
謝辞-10