序論
現代中国語の「吧」は文中と文末の両方に使われている。文法に基づいた基本的な意味について、これまでいろいろと議論されてきた。
北京大学中文系1955,1957語言クラス(1982)が詳しく説明した通り「1、在陈述句里表示估计、揣测。2、在疑问句中表示试探的口气。3、在祈使句中表示请求、催促、商量的语气。4、用在句中,表示假设的语气,有时在句中还表示肯定的语气。」の意味を表す。
吕叔湘(1955)は「在测度句中表示疑信之间的语气」と考えた。
現代中国語の「吧」の語源について、赵元任(1979)は「问句中的“吧”是“不+啊”合音而来,非问句中的“吧”是“罢”的弱化结果。」と考えた。
今までの研究から、現代中国語の「吧」は同時に「確定」と「不確定」二つのモダリティを含んでいることが分かる。
本稿は、話し手が確認している程度に基づいて、比較の方法で「吧」の日本語訳を考察している。いわゆる「测度句①」の中の「吧」は肯定と疑問両方のモダリティがある。
疑問文の「吧」は「か」、「かな」、「だろう」に訳されるが、話し手が一層はっきり確認するために、相手に念を押して、確認程度が高い場合は「だろう」に訳された方がふさわしい。話し手の確認程度が低いし、軽い詠嘆の気持ちを伴う場合は「かな」に訳された方がいい。話し手が確認できない場合は「か」に訳された方がもっと正確である。また、叙述文の「吧」は二つの場合が含んでいる。一つは不確認に判断する場合は「か」、「かな」に訳される。