要 旨:本論文の研究目的を大きな面から言うと、中国から日本へ伝えられた稲は、日本伝統文化の代表としてのみならず、当然中国文化の特徴も持っている。そこで、稲は日中交流の結晶とも証明とも言われている。最近日中関係は時々困境に陥っている。日中両国の国情が違うために、異なる見解があるのは当たり前だとされている。しかし、交流が足りないのも一つの重要な原因である。日本文化を理解することができなければ、日本語を勉強する時や日中交流の時もうまく行くはずがないであろう。そこで、日本の米文化について研究することは、日本文化の理解を推進することに対して一つの大きな意味を持っていると思う。かつて、日中両国は二千年余りという長い友好交流の歴史の中で、いろいろな文化交流の成果を収めた。その中でも、米料理は日本の伝統文化の代表の一つである。つまり、稲は中国から日本へ伝えられた後に日本の伝統文化と結びついて、日本民族の独特な気質と風格が備わったものに作り上げられたということである。
キーワード:料理 米の文化 寿司 酒
日本料理は味が薄く、量が少ない。しかし、盛り付けがきれいで、欧米型の食生活に比較すると、栄養面でバランスが取れている。そこで、最近外国で人気がある。「世界に誇れる日本型食生活と食文化」をテーマにすると、代表的な日本料理の一つは米料理である。そこで、米の伝来や、歴史、様々な米料理の歴史などについて知りたいと思っている人は恐らく多いと思われる。
今や世界は物質があふれ、生活の律動が速くなり、競争が激しく、人心はうわつき、心理はバランスを容易に失いやすく、人間関係は緊張状態である。これからは自然に戻り、自分で料理を作り、ファ-ストフードや外食を少なくして、全心身をリラクゼーションさせたほうがよい。そのためにも、米文化についての研究をより一層積むほうがよい。そして、米文化を提唱し、より広めて行くべきである。
小さな面から言うと、個人的な原因である。私は中国江南の出身で、幼少の頃から主食は米で育った。米が大好きで、米には深い感情を持っている。米を大事にしなけらばならないと、子供の時から祖父母に教育された。実は昔、中国で不足したために飢え死にした人が沢山いたそうだが、今、米は無駄にされ、歴史の悲しみを忘れている人が大勢いる。そういう現状について心を痛めたからである。そこで、より多くの人に米を大事にしてほしいと願っている。