要旨:本稿は翻訳とは何かを明らかにするため、『伊豆の踊り子』の四つの中国語の訳本を研究対象とした。研究方法として、『伊豆の踊り子』と四つの中国語の訳本の冒頭文から2段落目までの各文を取り上げ、主に四つの訳本が原文をどのように理解しているか、その言葉遣いをどのように処理しているか、を比較し、原文によりよく近づこうとする訳文の代案を出してみた。本研究を通し、日本語学習者は、日本語を学習する際、単なる辞書や教科書で扱った言葉や表現の暗記だけではなく、まとまったコンテキストにおける言葉を吟味しなければならない。それによって、言葉のニュアンス、言葉に含まれた文化的な要素などへの理解もできる、ということが分かった。原文と訳本、そして、訳本間の比較研究は、日本語をより良く理解、活用できる近道の1つであり、翻訳を研究する方法の1つでも言えよう。
キーワード:訳文 比較 分析 伊豆の踊り子
摘要:本文以《伊豆的舞女》四个中文译本为研究对象进行了翻译研究。采用以下的研究方法,首先逐句列举出四个中文译本的第一段至第二段,接着主要就四个译本是否充分理解了原文,对原文又进行了怎样的处理进行比较,最后尝试给出更加接近原文的译文。通过本研究我们可以认识到,日语学习者在学习日语时,不能单纯的死记硬背字典和教科书上的词汇和表达,必须用心体会其在整个语境中的意味,从而才能理解词汇间细微的差别及词汇中所包含的文化内涵。原文与译本,以及译本间的比较研究,是更好地理解、运用日语的一条捷径,也可以说是进行翻译研究的方法之一。
关键词:译文 比较 分析 伊豆的舞女