要旨:日本語能力試験は、日本語を母語としない人の日本語能力を測定し認定する試験として、日本国際交流基金と日本国際教育支援協会が1984年から実施してきた。
本稿は、単純に「日本語能力試験とその改革」を紹介するものではなく、普通の日本語学習者がほとんど関心を持っていない「日本語能力試験が総合運用能力にもたらされた効果」を統合して分析したいと思う。まずは、日本語能力試験の概観を紹介する。主にこの試験の定義と発展してきた道を中心として書く。そして、20年以上行われたこの試験の成功のところ、すなわち、社会における影響力、権威性を述べる。そして、学習者へのメリット、日本語を広め、向上させる功績などから分析したい。そのあとは、以前の日本語能力試験のデメリットを重点として説明する。この部分は、主に三つの方面から説明する。試験問題設置不足や、その不足による総合運用能力の足りないところや、複合型人材育成の立場から見たこの試験の形式と内容について個人の見解を述べたい。不足の面があるからには、どのように改善すればいいかも考えなければならない。2010年実施された新しい日本語能力試験と結びついて主催機構が提出した意見を参考にして、学習者自身の勉強と学校側の教育との両者から実用性と可能性の方法を考える。とにかく、学習者に日本語能力試験を重視させると共に、その不足も認識させたい。また、これからの勉強の道で、もっと全面的な発展が望まれている。
キーワード:日本語能力試験;総合運用能力;複合型人材育成;改善
目次
要旨
中文摘要
1.日本語能力試験の概観 1
1.1.日本語能力試験の概念
1.2.日本語能力試験の発展略史
2.日本語能力試験のメリット2
2.1.社会における日本語能力試験の重要性
2.1.1.日本語科の学生に対する大切さ
2.1.2.日系企業の社員に対する大切さ
2.2.日本語(その言語)教育上の長所
3. 以前の日本語能力試験のデメリット 3
3.1.試験問題設置上の問題点
3.2.日本語を教える上の不利点
3.3.複合人材の観点から見た不足
4. 日本語能力試験の改革4
4.1.改革の原因
4.2.日本側の試験問題に対する改革
4.3.学生の勉強方法の改善
4.4.教師が教育における改善
5. おわりに6
参考文献
謝辞