要旨：韓流文化は韓国の実力を高め、文化産業の輸出を成功させた模範例として、一時期ブームを引き起こし、脚光を浴びたものである。
本稿では、この韓流が日中において大流行した原因について分析し、さらにいくつかの原因で衰退したことについても考察を加える。いくつかの原因とは、まずは政治的な原因であり、また、民間の嫌韓感情である。政治的な問題とは、例えば、中国と韓国には「高句麗問題」があり、日本と韓国には「竹島問題」がある。このような政治的な問題が民間の嫌韓感情を高め、日中における韓流の発展に悪い影響をもたらしたことを分析する。
最後に、現在低迷している韓流が今度どうなるのかについて考察する。結論としては、韓流が以前のような輝きを取り戻すことはないと考えられるが、それでも完全に消滅することもなく、コアなファンによって支えられ、マイノリティ文化として細々と命を長らえていくだろうということである。この趨勢は日本において先行しており、中国でも遅かれ早かれそうなるのではないかと予想している。
キーワード：韓流；嫌韓情緒；政治関係；マイノリティ文化
目次
要旨
中文摘要
1.はじめに..1
2. 韓流とは.1
2.1韓流とは何か
2.2中国における韓流の経緯
2.3日本における韓流の経緯
3. 人気の原因とそ影響..4
3.1中国での人気
3.2 日本での人気
3.3韓国に対する影響
4. 政治の影響と民間の嫌韓感情7
4.1政治と韓流の関係
4.1.1中韓の政治的関係と韓流の発展
4.1.2日韓の政治的関係と韓流の発展
4.2民間の嫌韓感情
4.2.1「高句麗問題」を原因とする中国での反韓
4.2.2「竹島問題」を原因とする日本での反韓
5. 韓流の衰退とその原因..11
5.1中国における韓流の衰退
5.1.1.衰弱の現状
5.1.2衰弱の原因
5.2日本における韓流の衰退
5.2.１衰弱の現状
5.2.2衰弱の原因
6.韓流の未来への展望..15
6.1文化産業として韓流の生命力
6.2一定のファングループと大衆からの反感
6.3少数派の文化になる韓流――曲折の未来
7.終わりに17
参考文献.18
謝辞..19
