要旨
「戯画」は最初に奈良時代に出現し、平安時代に流行し、そして「をこ絵」や「ざれ絵」などの呼び方を持ちつつ、現代では「漫画」としてみなされている。
戯画という分野に所属する絵の種類は実に多い。本論では主に江戸時代の達磨戯画作品などに着手し、俗神の達磨の戯画化について分析し、達磨戯画の遊戯性、諷刺性、自由性などの特徴を明らかにしたい。
キーワード:戯画;遊び;絵画;戯れ絵; 美術; ユーモア
目次
要旨
中文摘要
1 はじめに-1
1.1 「戯画」の先行研究-1
2 達磨と達磨図-3
2.1 達磨について-3
2.2.1 達磨の生涯-3
2.2.2 達磨の思想-4
2.2 達磨図の数々-4
3 江戸人のユーモア――達磨戯画作品-5
3.1 席画――大達磨と見返り達磨-5
3.1.1 北斎の『大達磨』-5
3.1.2 蕭白の『見返り達磨』-6
3.2 遊女とつながった達磨-6
3.2.1 竹田春信の『達磨遊女異装図』-7
3.2.2 河鍋暁斎の『達磨耳かき図』と鈴木春信の『水鏡で髯抜く達磨』-8
3.2.3 菊川英山の『達磨三味線修行図』-8
3.3 女達磨と達磨飾り-8
4 「茶化す」から見る日本人の心-9
4.1 日本人の遊び心-9
4.2 諸行無常の混沌-10
5 終わりに-10
参考文献-12
付録-13