日文要旨:谷崎潤一郎は一生の間、数多くのすばらしい作品を作って近代日本文学で重要な地位を占めている。彼の作品に、顕著的な特徴は耽美主義と女性崇拝であり、女性崇拝という特徴を一番明らかにするのは『春琴抄』である。そこで、本論文は『春琴抄』の女性崇拝観に着目し、作品中のそれぞれの人物の表現から女性崇拝観について考察したい。
本論文は三つの部分に分かれている。第一章は谷崎潤一郎と『春琴抄』の紹介である。主に谷崎の生い立ちと『春琴抄』の地位、概要を説明する。第二章は春琴、佐助と容疑者の立場で作品中の女性崇拝を分析する。違う環境で育った人は持っている女性崇拝観がどんな違いがあるのかを論じる。第三章は生活経歴と耽美主義思想の影響を主に、谷崎の女性崇拝観の形成原因を探究する。
作品の中で、人の身元、地位により、女性美への追求が異なる。それで、女性崇拝の表現もそれぞれ違う。その違いを理解して、人物の行動にもさらに理解できると思う。もちろん、女性崇拝への研究を通して、作品の魅力を深く味わうこともできると考える。
キーワード:谷崎潤一郎、春琴抄、女性崇拝観
中文摘要:谷崎润一郎一生中创作了很多优秀的作品。他在近代日本文学中占有重要地位。唯美主义和女性崇拜是谷崎作品中的两大特征。而最能体现女性崇拜这一特征的作品就是《春琴抄》。本论文着眼于《春琴抄》中所体现的女性崇拜观,通过作品中各个人物的表现对这一观念进行考察。
论文分为三个部分。第一章介绍谷崎润一郎和《春琴抄》。主要介绍谷崎的一生以及《春琴抄》的地位和故事梗概。第二章从春琴、佐助和嫌疑犯的角度来分析作品中的女性崇拜观。论述在不同环境下成长的人所拥有的女性崇拜的不同之处。第三章主要从生活经历和唯美主义思想方面的影响来探究谷崎润一郎的女性崇拜观的形成原因。
在这部作品中,由于人物的身份、地位等差异,使得他们追求着不同的女性美。因此,他们表现出的女性崇拜也不一样。如果能够理解这一差异,就能够理解作品中人物的行为。当然,通过研究女性崇拜,也能更深刻地感受作品的魅力。
关键词:谷崎润一郎、春琴抄、女性崇拜观
目次
要旨
中文摘要
はじめに-1
第一章 谷崎潤一郎と『春琴抄』の紹介-1
1.1谷崎潤一郎の生い立ち-1
1.2『春琴抄』の紹介-2
第二章 『春琴抄』から見た女性崇拝観-3
2.1「完璧」な春琴-3
2.2永遠の女神を求める佐助-4
2.3利己的な容疑者-5
第三章 谷崎の女性崇拝観の形成原因-6
3.1生活経歴の影響-6
3.2耽美主義思想の影響-7
おわりに-8
参考文献-9
謝辞-10